【医師監修】湿疹ってなに?原因・治療・再発予防までわかりやすく解説!
今回は、多くの方が一度は経験する皮膚のトラブル「湿疹(しっしん)」について、皮膚科学会のガイドラインをもとに詳しく解説します。
赤みやかゆみ、ガサガサ肌……そんな症状がある方は、もしかしたらそれ、湿疹かもしれません。この記事では、湿疹の原因から治療法、再発を防ぐコツまで、わかりやすくお伝えします。
湿疹ってどんな病気?
湿疹とは、皮膚に起こる炎症の総称です。とても身近な皮膚の病気で、子どもから大人まで誰にでも起こりえます。
主な症状としては、
- 赤み
- かゆみ
- ぶつぶつ(丘疹)
- 水ぶくれ
- カサカサ・皮むけ
- ジュクジュク(滲出液)
などがあり、症状や経過によって「急性湿疹」「慢性湿疹」などに分類されます。
症状だけでは水虫やほかの症状と区別はつかないこともあります。
湿疹の種類と特徴
- 急性湿疹
短期間で急に現れる湿疹で、強いかゆみや赤み、水ぶくれなどが特徴です。かいてしまうことで悪化しやすく、ジュクジュクとした状態になることもあります。
- 慢性湿疹
かゆみが長引くと皮膚が厚く硬くなり、色が黒ずんで見えることもあります。慢性化すると治りにくくなるため、早めの対応が大切です。
- 接触皮膚炎(かぶれ)
金属や化粧品、洗剤などに触れることで湿疹が起こる「かぶれ」です。原因を特定し、それを避けることが最重要で、避けない限り繰り返す事が多くあります。
- アトピー性皮膚炎
乳児期から始まりやすい、慢性的な湿疹です。皮膚のバリア機能が弱く、アレルギー体質を背景に持つ方に多く見られます。
湿疹の原因って?
湿疹にはさまざまな原因がありますが、大きく分けると以下のような要因が関係しています。
- 外的刺激:洗剤、化粧品、衣類、金属など
- アレルゲン:ダニ、ハウスダスト、花粉、食品など
- 乾燥:肌のバリア機能が低下し、刺激に敏感に
- ストレス:自律神経や免疫のバランスを乱す
- 遺伝的な要因:家族にアレルギー体質がある場合
つまり、誰にでも起こりうるのが湿疹。だからこそ、原因に気づくことと、日々のスキンケアがとても大切なんです。
湿疹の治療法は?(皮膚科ガイドラインより)
① スキンケア(保湿と刺激回避)
湿疹のある肌はとてもデリケート。まずは以下のポイントを意識しましょう。
- 保湿剤を1日2回以上塗る(入浴後すぐが効果的)
- 刺激の少ない石けんや洗浄剤を使う
- 強くこすらず、泡で優しく洗う
- 肌に優しい素材の衣類を選ぶ
② 外用薬(塗り薬)
▶ ステロイド外用薬
炎症を抑える最も効果的な薬です。症状の強さや部位に応じて5段階の強さを使い分けま
す。「ステロイド=怖い」というイメージがあるかもしれませんが、医師の指導の下で使
えば安全です。自己判断で中止したり塗らなかったりすると、かえって悪化・慢性化
しやすいので注意しましょう。
▶ タクロリムス軟膏、コレクチム軟膏など(免疫抑制剤)
特に顔や首など、ステロイドを使いづらい部位に使える非ステロイド薬です。タクロリム
スはピリピリ感が最初はありますが、慣れてくると症状のコントロールにとても有効
です。
③ 内服薬
- 抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬:かゆみを軽減
- 抗生物質:かき壊して細菌感染したときに使用
- ステロイド内服:重症時に短期間のみ使用
湿疹は「繰り返す病気」。再発を防ぐには?
湿疹は一度治ったように見えても、原因が改善されていなければまた再発してしまいます。再発を防ぐために大切なのは、次の3つです。
- スキンケアの継続
症状が治まっても保湿は続けましょう。肌のバリア機能を維持することが、再発予防のカギです。
- プロアクティブ療法
症状がなくなった後も、週2〜3回など間欠的に外用薬を塗ることで再発を防ぐ方法です。特にアトピー性皮膚炎の管理で有効とされています。
- 原因物質から距離をとる
金属アレルギー、ハウスダスト、洗剤など、原因が分かっていればそれを避けることが一番の予防です。必要に応じて皮膚科でパッチテストなどのアレルギー検査を受けるのもおすすめ。
湿疹があるときに気をつけたい生活習慣
- 爪は短く切る(掻き壊し防止)
- 入浴後すぐの保湿を徹底
- 睡眠・ストレス管理も大切
- 紫外線対策を忘れずに(ただし刺激の少ない日焼け止めを)
こんなときは皮膚科へ
- 市販薬を使ってもよくならない
- 強いかゆみやジュクジュクがある
- 広範囲に広がっている
- 顔・目の周囲などデリケートな部位に出ている
- 湿疹が繰り返し再発する
症状に合わせて薬を選び、必要であればアレルギー検査も行います。正しい診断と治療で、早く快適な肌を取り戻しましょう。
まとめ
湿疹は「誰でもなる可能性のある皮膚炎」であり、原因も症状も人それぞれです。だからこそ、正しいスキンケアと早めの対処がとても大切。
「かゆいけど我慢している」「そのうち治ると思って放置している」そんな方は、ぜひ当院を受診してみてください。湿疹は、正しい知識とケアで良くなります!
