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やけどの応急処置と治療法 ~形成外科専門医が詳しく解説~ 

[2025.08.13]

1. やけどとは?
やけど(熱傷)は、熱・蒸気・油・化学物質・電気などが皮膚に触れて起こります。
深さや面積によって、治り方や跡の残り方が大きく変わります!

 

2. 応急処置の流れ(最初の30分がカギ

① すぐに冷やす
流水(20〜30分)が基本。

凍傷の危険があるので、冷たすぎる氷や保冷剤を直接当てないで下さい!

衣服の上から熱湯をかぶった場合は、無理に服を脱がずにそのまま

冷やす。

靴下や時計、指輪などは手足が腫れる前に外す。

 

② 清潔に覆う

冷やした後は、清潔なガーゼやラップで軽く覆う。

ティッシュペーパーは皮膚にくっつき取る時に痛みを伴う可能性があるので控えて下さい。

油・味噌・歯磨き粉などを塗る民間療法はNG(感染・悪化の原因)。

 

③ 早めに受診するべきケース
水ぶくれがある→中等度以上のやけど

顔・関節・陰部などデリケートな場所→深くなったり瘢痕拘縮のリスクあり

広さが手のひら3枚分以上/子どもや高齢者→やけどにより血管内が脱水となり、命にかかわる可能性がある

電気や化学薬品によるやけど→最初の段階では軽度に見えても実は皮膚へのダメージが強い事がある

 

3. やけどの深さと治り方

Ⅰ度(表面だけ) 赤い、ヒリヒリとした軽い痛み  1週間程度できれいに治る

Ⅱ度浅い(浅達性Ⅱ度) 赤く水ぶくれ、強い痛み  1〜2週間で跡が残らず治ることが多い

Ⅱ度深い(深達性Ⅱ度) 白っぽい・まだら、水ぶくれ、痛みが弱い  3〜4週間で治るが跡やひきつれが残ることあり

Ⅲ度(皮膚全層) 白・黒・褐色、感覚がない 手術が必要

 

4. 病院での治療
傷をきれいにして、湿潤を保つ軟膏+ガーゼで覆う

深いやけどでは、植皮(皮膚移植)が必要になることもある

必要に応じて、痛み止めや破傷風予防接種を行う

 

5. 治った後のケア
・日焼け対策(色素沈着予防)

・保湿(かゆみ・ひきつれ予防)

・関節部のやけどの場合、リハビリで硬くなること(拘縮)を予防。または自身で関節部を積極的に動かして予防。

・跡が盛り上がる場合は、シリコンジェルシートや圧迫療法、ステロイド注射など。

 

✅ ポイントまとめ

すぐ冷やす(20〜30分、流水)

清潔に覆う

広い・深い・特殊な部位はすぐ受診

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やけどは初期の対応がとても大事になります。

まずは「冷却」して、すぐに当院までご相談下さい。

当院では、直った後の傷跡のフォローまでさせて頂ければと思います。

 

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