ケロイド
ケロイドは、皮膚の傷や外傷後に過剰にコラーゲンが生成され、硬く盛り上がった瘢痕組織が形成される状態を指します。
これは、遺伝的素因、皮膚の種類、傷の大きさや部位、さらには個々の免疫応答に影響されることがあります。
臨床症状
ケロイドは通常、傷や手術後、ニキビやピアス穴などの小さな外傷部位に発生します。
見た目には赤または紫色を帯び、硬くて盛り上がった組織となり、かゆみや痛みを伴うこともあります。
特に胸部、肩、背中、耳などでよく見られます。
怪我によるものが多いですが、ニキビを繰り返している方、ピアス感染、水膨れの痕でもケロイドとなる事があります。
治療法
ケロイドの治療はその大きさ、発症部位、症状に応じて選択されます。
瘢痕の拡大を防ぎ、見た目と症状の改善を目的として治療を行います。
ステロイド注射、貼付
ケロイドに対して最も広く行われる治療法で、ステロイド製剤を局部に注射または貼付することによりコラーゲンの過剰産生を抑制し、縮小を促進します。
注射の場合は月に1度、数回の治療が必要です。
外科的切除
ケロイドが大きく、痛みやかゆみを強く伴う場合、外科的に切除することがあります。
ただし、切除後に再発するリスクが高いため、放射線治療と併用されることが一般的です。
圧迫療法
圧迫バンドやシリコンシートを使用して、ケロイド部位を圧迫し、瘢痕の形成を抑制する方法です。
特に術後や外傷後に有効です。
レーザー治療
レーザー治療は、ケロイドの赤みを軽減したり、コラーゲンの再構築を促すために使用されます。