じんましん
蕁麻疹(じんましん)は、皮膚に一時的な膨らみや発疹が現れる病気です。
これらは「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる、赤くてかゆみを伴う膨らんだ部分として現れます。
原因は多岐にわたり、アレルギー反応や感染症、薬物、食べ物などが引き金になることがありますが、原因が特定できない場合も多くあります。
蕁麻疹は通常、発疹が数分から数時間で消失しますが、慢性蕁麻疹の場合、発疹が6週間以上続くことがあります。
蕁麻疹のメカニズムは、体内でヒスタミンという化学物質が放出されることによって引き起こされます。
ヒスタミンは血管を拡張させ、皮膚に膨らみを作り、かゆみを生じさせます。
診断は主に症状に基づき、必要に応じてアレルギー検査や血液検査が行われます。
治療法
蕁麻疹の治療は抗ヒスタミン薬内服が第一選択です。
原因が分からない事が7割程度あると言われておりますが、食べ物、薬、寒暖差、ストレスが引き金になる事も多く、増悪要因が明らかな場合は避けて頂く事が望ましいです。
症状が治まらない場合は、H2拮抗薬(いわゆる胃薬)や抗ロイコトリエン薬(喘息の薬)などを併用することもありますが、それでも治まらない場合、以前はステロイドや免疫抑制剤を投与していました。
副作用の兼ね合いもあり長期的な使用は難しく、症状のコントロールが出来ないケースも多くありました。
飲み薬を使っても症状が抑えられない慢性蕁麻疹に対する治療は、これまであまり選択肢がありませんでしたが、2017年3月より、新たに生物学的製剤ゾレア®(オマリズマブ)が使用可能となりました。
蕁麻疹はかゆみを伴うことが多く、仕事に集中できなかったり、夜眠れなかったりと生活の支障をきたすことも多くございます。
当院でも積極的に新規製剤の導入を行っておりますので、蕁麻疹にお困りの方は一度ご相談下さい。
※適応や投与法、費用についての詳細は診察時にご質問下さい